2021.04.30
これは、後の世もまた後の世も廻る、世の幸いを祈る物語。―――桜の咲く頃には、私達は「彼」に、廻り逢う。
平家を滅ぼした義経は、以前助けた少年「義高」を仲間に加え、後白河法皇から官位を授かり、京の警護の仕事をすることになった。官位を授かれば、誰も傷つけずに戦を終わらせることができるのではないか、兄に危険が迫った時に、兄を守れるのではと考えた故の行動だった。しかし、頼朝は、義経が後白河法皇の方に付いたと捉え、義経に激怒した。兄の態度豹変に狼狽えた義経は、会って話がしたいと望むが、兄からは刺客「土佐坊」が差し向けられ、義経は兄と戦うことになる。
この兄弟の争いを、裏で操っているのは、後白河法皇のお抱え陰陽師を名乗る「白夜」しかし……後白河法王は「朝廷を守ってくれる武士を探せ」と言っているだけの愚かな王。兄弟の戦を長引かせているのは誰なのか…?その裏には、不幸な死により怨霊となった後白河の兄「崇徳上皇」の存在があった。裏で糸をひく者が居ることを、義経は兄、頼朝に伝えようとするが、義経が自分を殺しに来たと信じて疑わない頼朝は、義経を殺そうとする。
義経は、旧知の友人「泰衡」が居る奥州平泉を頼って逃げてゆくが、平泉は代替わりが起こり、弱体化していた。若くして奥州平泉を継いだ泰衡のもとへ、義経を匿えば平泉を滅ぼすという宣戦布告が行われる。血のつながった家族。仲間、平泉。そして守るべき幼き者たち。守りたい者と、自分が居ることで起こる争いの中で、義経は悩む。
本当の敵を知った義経は、兄と、泰衡と、戦わない道を選ぶことができるのか…?そして、後白河法王に恨みを持ったまま、世を呪い続ける崇徳の魂に、救いはあるのか。
氏家蓮が廊姫役で出演致します。
2021年5月26日(水)~30日(日) 全9公演@北千住天空劇場
応援宜しくお願い致します!!